人間関係に問題多し、といわれる看護師の世界ですが、その問題も男性看護師がいるだけで解決できる場合があるのです。
ここでは、女性中心社会でもある看護師同士の人間関係改善に、男性看護師が寄与できる例を具体的にみていきたいと思います。

看護師社会の人間関係を円滑に回すために

一般に女性社会とされる看護師の世界ですが、それゆえに人間関係に支障をきたすケースも多くあると言われています。近年、看護師の離職率の高さが問題になっていますが、その筆頭理由はやはり人間関係によるもの。看護師不足を今以上に深刻化させてしまわないためにも、ナースステーションの人間関係を良好に保つことが大切です。

●看護師の退職理由BEST5

  • 1位:人間関係の悩み:19%
  • 2位:上司への不満:9%
  • 3位:労働環境への不満:8%
  • 4位:給与への不満:7%
  • 5位:仕事内容への不安:6%

以上のデータを見ても、第1位は人間関係。2位の“上司への不満”についても広義に捉えれば、やはり人間関係です。これらを合計すると人間関係に端を発する退職理由だけで28%、4人に1人以上という大きな割合になります。

これを見る限り、人間関係の改善はすなわち離職率の低減に直結すると考えて間違いないでしょう。

女性社会の緩衝剤!男性看護師の意外な役割

女性ばかりの人間関係で発生する問題の多くは男性が一定の割合で存在していることで回避できる場合も多いのです。いわば、男性の存在が女性社会における人間関係の緩衝剤として働くとでもいった感じでしょうか。男性が有能だとか、何を変えるというようなものでは全くなく、ただ男女が両方ともその場にいるというだけで人間関係が円滑になることがあるのです。

こちらでは女性ばかりのナースステーションで精神的に疲れ果ててしまったという女性看護師の口コミを紹介したいと思います。男性看護師に一定の存在意義があることを証明するための一助になるのではないでしょうか。

女性社会では人間関係を維持することが目的化する…

女性看護師◆30歳・女性看護師の意見◆

「みんな一緒」という空気感を大事にする人ばかりで、業務上の問題であっても意見を対立させるわけにいきません。なんというか、空気を読んで多数決を取る前から“多数意見が何なのか”を理解して、それに合わせておくというような不毛な努力が必要です。うっかりグループの中心にいる人と意見が食い違うようなことでもあれば、陰口を言われたり無視されたりといった扱いを受けることも…。

その点、男性は空気の読み合いが苦手なのか、わりとストレートに意見を言う人が多い印象があるので、職場に男性がいればあんなふうに“何も言ってはいけない”“暗黙の了解だけで職場が回る”というような意味の分からない不文律に支配されることはないんじゃないかと思います。仲良しごっこが苦手な人にとって、女性ばかりの人間関係は本当に苦痛です…。

【管理人コメント】

確かに女性は“仲良しのふり”をするのが上手ですね。男のようにケンカしてでも意見を通すという人は稀だと思います。もちろん男のやり方で大問題に発展することもあるので、どちらが良いという比較は出来ません。両方がバランス良く混じり合っている状態が最適なのではないでしょうか。

また、自衛策としては“否定的な発言を控える”というのがベストでしょう。誰かの発言に「NO」をつきつけると、当然ながら関係は悪化してしまいます。相手に規則違反などの明らかな問題がない限り、直接否定するのは避けたほうが賢明。

同時に“否定的なことを言わない”というのは、影口に乗っからないというのも含みます。誰が聞いているか分かりませんし、いつか陰口をたたいた人と言われた人が対立した時、話に乗っかっていると陰口を言った人と同列になり、対立に巻き込まれてしまいます。曖昧に頷く程度に留め、積極的に発言するのは慎みましょう。否定しないという心がけ1つで、多くのトラブルを避けることができるものです。

陰湿ないじめも多いし、変に気が強い人もいる…

女性看護師◆26歳・女性看護師の意見◆

平気で悪口や嫌みを言ったり、自分たちとつるまない人に冷淡だったりする看護師が多すぎます。男性のいる空間では、女として男の目が気になるのか優しげに振る舞う人が多いみたいですが、女だけの空間になると途端に嫌な面が表に出てくるというか…。

中には気に入らない相手の悪口や、根も葉もない噂話を流して、職場に居づらくなるように仕向けたり…そんな人もいました。特に、権力を持っちゃってるお局的な人だと、やり方が露骨です。男性がいれば少なくとも仕事の間はそういう面が抑えめになると思うので、男性看護師のいる職場に転職したいな~と考えています。

【管理人コメント】

これは男女ともお互い様ですよね。男性だって、若い女性の目がある場所では良い人ぶろうと躍起になるものです。女性にしても同じことでしょう。
異性の目があることで、自然と自分の良い部分を出そうとするので、結果的に職場の人間関係が円滑になるということです。

こういった側面からも、あらゆる職種で男女が7:3くらいの比率までに収まると良いのではないでしょうか。

ちなみに、こういった問題の自衛法としては、自分1人でも業務をこなせるようにしておくことが挙げられます。上司や先輩に質問したり協力を仰いだりする場合、頼み事をしている手前、何を言われても我慢するしかありません。ならば、何も頼まなくて済むように自律的に仕事をしておけば良いわけです。業務をパーフェクトにこなしていれば、意地悪な先輩であっても絡みどころが見つからないので、矛先は自分に向きづらくなるでしょう。

また、業務遂行能力が高ければ、自然と同期や後輩から質問を受けるようになっていきます。その時に“人のふり見て我が振り直せ”的な精神で高圧的な対応を避け、優しく教えてあげれば、あなたの好感度は一気にアップ!周りにはどんどん味方が増えていきます。長期的に見れば、職場の人間関係バランスを大きく塗り替えることも可能でしょう。

ただし、完全にいじめの標的になっていると感じる場合は別。特段の非がないのにそこまでしてくるようなら、そんな職場に未来はありません。見切りをつけて、転職を考えたほうが賢明です。